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Clinically mild encephalitis/encephalopathy with a reversible splenial lesion: MERS

診断基準  [臨床像] 1 発熱後1週以内に異常言動・行動、意識障害、けいれんなどで発症する。 2 多くは神経症状発症後10日以内に後遺症なく回復する。  [画像所見] 3 急性期に脳梁膨大に拡散強調画像で高信号を呈する。T1, T2信号異常は比較的軽度。 4 病変は脳梁全体、対称性白質に拡大しうる。 5 病変は1週間以内に消失し、信号異常、萎縮は残さない。 こちら をご参照

HTLV-1関連脊髄症

ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)の感染者は全国に約100万人。そのうちHTLV-1関連脊髄症(HAM)を発症するのは0.3%。成人T細胞白血病(ATL)を発症するのが5%。 HAM診療ガイドラインは こちら 。こちらの記事もご覧ください。

先輩医師から口頭で聞いたこと ネットの情報

 研修医時代は、指導医に言われたこと、鵜呑みにしてしまいがちです。 でも、その指導医が言わんとしていることが正しく伝わっていないことがあります。例えば指導医が言った数値の単位が、研修医が思っている単位と違うとか。実際裁判沙汰になってますよね。 自分の思い込みで、指導医が言ったことを、自分に都合よく解釈してしまっていることもあります。 指導医が間違っていることもあります。 ネットの情報も、必ず正しいとは限りません。このブログに書いてあることだって正しくないかもしれません。 また、その当時は正しかったことも、1年で常識が変わることだってあります。例えば私が学生の頃、うっ血性心不全にβブロッカーは禁忌でした。医者になって1年後、少量投与が有効という研究が発表され、30年後の今も使ってますよね。 ですので、口頭で聞いたこと、ネットの情報は、必ず、教科書や複数の論文でその事項を確認しましょう。 指導医の立場になったら、常に、自分の常識を複数の情報で確認する習慣をつけましょう。 ただし、現場で緊急性を要する場合、確認する時間はありません。指導医の言う通り実行すれば多くは間違いありません。責任の所在をはっきりさせるためには、誰に相談した、どう言っていたかをカルテに記載しましょう。 もう一つ、教科書・常識を疑う、という気持ちも大事です。だから医学は発展してきたのです。 ただし、常識をひっくり返すような研究を完成させるのはとっても大変です。エビデンスが完成するまでは、教科書通りに医療を行うべきです。指導医の言う通りにするべきです。 いつかは自分で研究してエビデンスを作り出す手法を会得しましょう。研修医終わってからでもいいです。 研究の練習として、症例報告の論文を書くことをお勧めします。