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1月, 2018の投稿を表示しています

機能性運動障害

岐阜大学神経内科の こちらのスライド がわかりやすいです。

血漿浸透圧

血漿浸透圧 = Na×2 + BS/18+ BUN/2.8

1日塩分排泄量

1日塩分排泄量 =尿中Na濃度(mEq/L)×尿量(L)÷17

Anion Gap

Anion Gap Anion Gap=[Na+]-[HCO3-]-[Cl-] 正常値12±2mEq/l 補正[HCO3-]値 AGが増大しているとき、その増分とHCO3-値を足したもの 正常値:26mEq Half collection原則 BE x 体重(kg)x 0.2-0.3=必要量のmEq 7%では17mEq/20ml 補正Ca=測定Ca -Alb+ 4 P/F ratio PはPaO2、Fは酸素濃度 P/F 正常値400-500  Anion Gapは健常者では12mEq/l程度のきわめて狭い範囲にコントロールされています。ケトアシドーシスや乳酸上昇では増加しますが、外来に歩いて来院されるような方では12。HCO3-は24。つまり、Na-Cl=HCO3-+AG=24+12=36。これが大きければ代謝性アルカローシス、原発性アルドステロン症を考慮します。東北大学例では、約5割がKが正常範囲内だったそうです。ARB使用中はKが増加傾向になるが、正常下限に近い場合は、低K血症も考慮しなければなりません。そして副腎静脈サンプリング。ACTHを負荷し、左右副腎静脈から血液(血漿アルドステロン濃度:PAC、コルチゾール)を採取する。典型的には病側のアルドステロン過剰分泌と、健側の抑制が見られる。病側total adrenalectomy。CTで副腎の腫大がある方が病側とは限らない。アドステロールシンチはムダと。PAC/PRA≥20。 PRA     PAC     BP     診断                                 理由   ↓       ↑        ↑     原発性アルドステロン症     PAC↑→BP↑→PRA↓   ↑       ↑        ↑     腎血管性高血圧                 PRA↑→PAC↑→BP↑   ↑       ↑        →     バーター症候群   ↓       ↓        ↑     リドル症候群     ↑       ↑        ↑     レニン産出腫瘍        ↓       ↓        ↑     偽性アルドステロン症        BP↑→PRA↓→PAC↓

Henderson-Hasselbalchの式

Henderson-Hasselbalchの式 pH=6 .1+ log [HCO 3 ] /[CO 2 ] 正常値[HCO 3 - ]  25mEq [CO 2 ] = 0.03x[PaCO 2 ] 40mmHg

アルツハイマー病患者でのてんかん

進行期のアルツハイマー病患者ではてんかんはめずらしくありません。抗認知症薬はてんかんを誘発しやすくなることを留意しましょう。 ほとんどの場合、カルバマゼピンなど部分発作の薬がいいでしょうが、傾眠傾向になるかもしれません。しかし、BPSDなど精神症状を考えるとバルプロ酸は無難です。レベチラゼパムは易怒性が亢進するでしょう。 遷延性意識障害の原因が、非けいれん性てんかん重積である場合、抗てんかん薬投与で劇的に改善することがあります。 ガイドラインに詳しく記載されています。

徐脈のアルツハイマー病

アセチルコリンエステラーゼ阻害薬はQT延長・心室頻拍・心房細動を起こす可能性がありますので、そのような患者さんでは使用を控えてください。 ただし、すでに投与されている症例で中止すると、今までできていたことができなくなる可能性はあります。その辺もご家族にお話ししましょう。でもそうだとしても、心疾患が優先されると思います。

ブルーオーシャン戦略

ブルーオーシャン戦略(blue ocean strategy)は こちら 。 医療においては、近隣医療機関と同じことをするのではなく、他がやっていないことをやることで、地域に貢献できる。 例えば大学病院なら、他院ではできない検査、他の医者にはできない高度な手術を提供する。 もしスタッフが大勢いる場合は、 ランチェスターの法則 に基づき、真っ向勝負しても良い。 しかし、少数なら、 ランチェスター戦略 。

統計画像の落とし穴

SPECTの評価法として統計画像が頻用されている。そればかりか、第109回と第110回の医師国家試験に、脳血流SPECTの問題が出題されたが、統計画像が用いられました。あたかもそれが標準であるかのように。しかし、本来の統計ではなく、健常者データベースと1人の被験者の画像を比較するjackknife検定でした。 通常の統計で、1例と複数を比較するでしょうか。元々、統計画像に用いられる SPM や iSSP は、群間比較するためのものでした。 統計画像を使うにあたり、注意しなければならないことがあります。 まず、SPECT・PET画像を統計画像とするためには、空間的標準化により、脳の形を全例同じ形にする必要があります。空間的標準化で不具合があれば、そこが「異常値」と判定されます。ですから、空間的標準化で正しく「標準化」されたことを確認する必要があります。 この、統計画像の過程については、別ページで解説します。 次に、SPECT機種・吸収補正・フィルター・患者の状態(閉眼など)など撮像条件です。健常者データベースで用いられた条件と、その1例の条件が、全く同じでないならば、統計画像は、例えば機種の違いを描出します。閉眼・開眼が異なれば、一次視覚領の違いを描出します。ここが、MRIなど形態画像とPET・SPECTの機能画像の違いです。 統計画像を見る前に、データベースの撮像条件と自施設の条件が同じかどうか、確認してください。本邦で出回っているソフトには、撮像条件が書かれています。できれば自施設で健常者データを収集することが望ましいです。 統計画像の落とし穴にハマらないためにも、普段から、統計処理前の元画像を見るようにしたい。そうすれば、統計画像がなくても読影することができるようになる。ただし、通常の画像は主観的に読影してしまうこともある。客観性のある統計画像を読影の参考にすることは間違いではない。 ちなみに、私は統計画像を必ず見ます。統計画像を批判的に書きましたが... 神経内科医の通常の読影は、主観的になりがちです。放射線科の先生方の読影はより客観的です。なぜなら、神経内科医は患者を診てそれを元に病巣を想像し、画像を見るからです。見落としをなくすためには、統計画像は便利です。そのためにも、正しい統計画像を作る必要があるのです。