Clinical Dementia Rating: CDR



健 康
CDR 0
痴呆の疑い
CDR 0.5
軽度痴呆
CDR 1
中等度痴呆
CDR 2
重度痴呆
CDR 3
記憶
記憶障害なし、時に若干のもの忘れ
一貫した軽いもの忘れ出来事を部分的に思い出す良性健忘
中等度記憶障害、特に最近の出来事に対するもの
日常活動に支障
重度記憶障害高度に学習した記憶は保持
新しいものはすぐに忘れる
重度記憶障害
断片的記憶のみ残存
見当識
見当識障害なし

時間に対しての障害あり、検査では、場所、人物の見当なし、しかし時に地理的失見当あり
常時時間の失見当
時に場所の失見当
人物への見当識のみ
判断力と問題解決能力
適切な判断力、問題解決
問題解決能力の障害が疑われる
複雑な問題解決に関する中等度の障害
社会的判断力は保持
重度の問題解決能力の障害
社会的判断力の障害
判断不能
問題解決不能
社会適応
仕事、買物、ビジネス、金銭の取り扱い、ボランティアや社会グループで、普通の自立した機能
左記の活動の軽度の障害もしくはその疑い
左記の活動のいくつかにかかわっていても、自立した機能がはたせない
家庭外(一般社会)では独立した機能ははたせない

家庭状況および趣味
家での生活趣味、知的関心が保持されている
同左、もしくは若干の障害
軽度の家庭生活の障害
複雑な家事は障害
高度の趣味関心の喪失
単純な家事のみ、限定された関心
家庭内不適応
介護状況
セルフケアは完全

時々激励が必要
着衣、衛生管理など身の回りのことに介助が必要
日常生活に十分な介護を要するしばしば失禁


<CDR判定方法>

まず、6項目について障害の軽い方から重い方へ順位付け(X1≦X2≦X3≦X4≦X5≦X6)を行います。複数項目の障害度が同じ場合は、表中の上の項目から順位を付けます。CDRの重症度判定はX3またはX4のレベルとし、X3とX4のレベルが異なる場合は、記憶の障害度に近い方となります。
下の例ではCDR「1」となります。
具体例

0.5

1
2
3
記憶

○:X2



見当識


○:X3


判断力と問題解決



○:X6
社会適応



○:X4

家庭状況および趣味・関心



○:X5

パーソナルケア
○:X1




「記憶」に近い方、CDR=1になります。
但し、以下のケースのように「記憶」と2段階以上の乖離がみられた場合には、調整します。
ケース1:記憶=0でCDR>.5となった場合、CDRは0.5に変更する。

0.5
1
2
3
記憶
X1




見当識


3


判断力と問題解決





社会適応


4


家庭状況および趣味・関心

2
5


パーソナルケア


6



ケース2:記憶=0.5でCDR>1となった場合、CDRは1に変更する。

0.5
1
2
3
記憶

X1



見当識


3


判断力と問題解決

2



社会適応


4


家庭状況および趣味・関心


5


パーソナルケア


6



ケース3:記憶>0でCDR=0となった場合、CDRは0.5に変更する。

0.5
1
2
3
記憶


6


見当識
X1




判断力と問題解決
2




社会適応
3




家庭状況および趣味・関心

5



パーソナルケア
4




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