ユマニチュード:Humanitude
ユマニチュード:Humanitude
認知症の人のケアをするためのフランスのイヴ・ジネスト氏によって開発された方法。ユマニチュードは、見る、話しかける、触れる、立つという4つの方法が柱となっている。見る
認知症の人の正面で、目の高さを同じにして、近い距離から長い時間見つめる。斜めや横から視線を注ぐのではなく、まっすぐに見つめ合うことで、お互いの存在を確認することができる。目の高さを同じにすることで、見下ろされているような威圧感を与えず、対等な関係であることを感じてもらう。近くから見つめると、視野が狭くなりがちな認知症の人を驚かすことなく接することができる。
話しかける
優しく、前向きな言葉を使って、繰り返し話しかける。介助をするために体に触れる場合も、いきなり触れるのではなく、触る部分を先に言葉で伝えて安心感を与える。例えば、洗髪を行う場合に「とてもきれいな髪ですね。これから、髪に温かいお湯をかけますね。気持ちがいいですよ」などと話しかける。しかも、できる限り目と目を合わせながら行うようにすると良い。
触れる
認知症の人の体に触れて、スキンシップをはかる。決して腕を上からつかむような感じではなく、やさしく背中をさすったり、歩くときにそっと手を添えてあげたり、認知症の人が安心できるように工夫する。立つ
認知症の人が寝たきりにならないよう、自力で立つことを目指す。歯磨きや体を拭くような時でも、座ったままではなくできるだけ立ってもらう。立つことで、筋力の維持向上や骨粗鬆症の防止など身体機能を保つ効果があるとともに、坐位・臥位よりも視界が広まり頭に入る情報量が増える。また、他の人と同じ空間にいることを認識することで、「自分は人間なのだ」という実感にもつながる。やってはいけない行動
- 腕などを突然“つかむ”
- 視界に入りにくい“横や後ろ”から声をかける
- 無理やりに立たせようとする
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